クリニックについて
院長挨拶
2023年4月1日付で、在宅医療で歴史がある蒲田クリニックの院長に就任いたしました。若山前院長の後任として赴任いたしました。
私はこれまでの約40年間で4000人以上のがん患者さんの緩和ケアを、基幹病院、緩和ケア病棟で、緩和ケアチームのリーダーとして行ってきました。がんの緩和ケアは、もちろん末期がん患者さんだけではありません。つらさを和らげながら、その人らしく、自然にご自身の寿命を全うするという点では、がんに限らず、一般診療の上でも、在宅医療は共通した視点で関わることができることを実感してきました。蒲田クリニックでは、私の長年のがん患者さんに対する苦痛緩和の経験を、
癌でない方々にも生かし、地域の在宅医療における様々なニーズにこたえられよう、医師、看護師、リハビリ職、そのほかの職種の連携による多職種チーム医療を推進することで、行っていきたいと思っています。
当院の在宅医療での役割は、
患者さんの家に帰りたい気持ちを支え、我々多職種チームでそれを実現すること
そのために家族の負担をできるだけ少なくするサポートも重要と考えています。
そのために、以下の点を実践していきます。
- 笑顔、やさしさ、思いやりをもって在宅の患者さん、ご家族に接し、サポートすること
- 多職種のチーム医療の実践
(医師、看護師、リハビリ職、介護職も含めた多職種のチームとして、みんなで診療、ケアを行うこと。患者さんご家族の情報を密に共有していくこと) - 地域連携の推進(基幹病院、地域の有床診療所、緩和ケア病棟、介護施設の多職種チームとの連携)
です。
以下に私のこれまでの足跡を示しますが、研究面はすべて臨床の疑問に答え、その解決につながることを意図して行ったものであり、教育歴は自分は緩和ケアの歴史の1ページという自覚の元、次のページにつながることを目的としたものです。あくまで、患者さんを目の前にして、その苦痛を和らげる臨床現場での活動が主たるものでした。
下山院長の職歴
- 1982年3月31日
- 千葉大学医学部卒業
- 1987年4月1日
- 千葉大学医学部付属病院麻酔科助手
- 1995年4月1日
- 特別研究員(緩和ケア臨床研修)
(メモリアル・スローンケタリングがんセンター神経内科緩和ケア分野、マンハッタン、ニューヨーク) - ~1997年3月
- 特別研究員(コーネル大学医学部薬理学教室) 併任
(神経障害性疼痛とオピオイドに関する研究) - 1997年4月1日
- 千葉大学医学部麻酔学講座に復職
- 1999年6月1日
- 国立がん研究センター中央病院精神科医長(緩和ケアチームリーダー)
- 2006年4月1日
- 国立がん研究センター中央病院手術部部長(厚労大臣による任命)
- 2010年6月1日
- 国立がん研究センター手術・緩和医療部部長(独法化による組織改編)
- 2012年4月1日
- 東京医科大学病院緩和ケア診療部長、初代教授
- 2015年4月1日
- 東京慈恵医大病院緩和ケア診療部長、教授
- 2018年4月1日
- 東京慈恵医大大学院緩和医療学、初代教授併任
- 2020年2月1日
- 千葉大学医学部浦安リハビリテーションセンター特任教授、
(タムスグループ緩和ケア統括部長) - 2021年10月1日
- 君津中央病院緩和医療科科長、部長
- 2023年4月1日
- 蒲田クリニック院長、理事長
現在に至る
- 学会活動等
- 世界緩和医療学会元理事(SCPSC)、関東多施設緩和ケア研究会代表世話人、
鎮痛薬オピオイドペプチド研究会(JNRC)世話人、日本疼痛学会(功労会員)、日本緩和医療学会(元理事、法人化時、初代理事)日本ペインクリニック学会(元評議員)
- 賞罰
- 国立がんセンター田宮賞受賞
(オピオイドの耐性とNMDA受容体に関する研究、2006年) - 専門医・認定医
-
日本専門医機構麻酔科専門医、
日本麻酔科学会麻酔科指導医、麻酔科標榜医、
日本ペインクリニック学会専門医、
日本緩和医療学会認定医
がん治療認定医機構がん治療認定医
業績
緩和ケアで診療した患者さん 4000人以上
ペインクリニックで診療した患者さん 10000人以上
緩和ケア、痛みの機序に関する英語原著論文:約40編(pubmedでshimoyama nで検索可)
緩和ケアに関する文献(教科書含む)執筆(分担を含む):約230冊(医中誌にて検索可)
緩和ケアに関する学会、研究会での教育講演:約800回(大学、大学院での講義を除く)
厚生労働省科学研究班主任研究者(班長)3件、班員5件
最後に
今までは大きな基幹病院での経験が長かったのですが、本年からは、緩和ケア臨床医、在宅医として、多職種チームの仲間とともに、在宅医療、地域連携の向上に残りの人生を注いでいきたいと考えています。笑顔で、みんなで頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
私たちの趣旨に賛同していただける看護師、療法士の 参加を募集しています。
蒲田クリニック院長
医学博士 下山直人
*緩和ケア外来、相談外来の開設(2023年9月より開始)*
- 相談内容:
- ①不安の軽減:緩和ケアに関するご本人およびご家族の不安にお答えする
- ②身体的苦痛の軽減(痛み、呼吸苦、その他の苦痛)、時に主治医の了承の元
麻薬性鎮痛薬の処方もいたします - ③がんの説明いわゆる告知のお手伝い(主治医との相談により)
- ④その他の施設との連携(緩和ケア病棟の紹介、一般病棟への紹介、医療連携)
- 時・場所:
毎週金曜日の夕方頃(16時から30分ずつ、1日2人まで)
(完全予約制で、事前に予約ください) - Web診療も検討中です